カセットに整然と収納された複数のシリコンウエハー

シリコンウエハーに
ついて

about silicon wafer

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シリコンウエハーとは

シリコンは地球上に豊富に存在する元素で、砂や石英の主成分として知られています。 半導体産業では、このシリコンを高純度に精製し、単結晶インゴットと呼ばれる円柱状の結晶を育成します。
その後、インゴットを薄くスライスして円盤状に加工したものが「シリコンウエハー」です。ウエハーは研磨や洗浄によって鏡面のように仕上げられ、電子回路を形成する基板として使用されます。
スマートフォンやコンピュータ、自動車の制御装置など、現代社会を支える半導体デバイスはすべて、このシリコンウエハーから生み出されています。

用途

シリコンウエハーは、主に以下のような用途で使用されます。

  1. ① 半導体デバイスの基板
    スマートフォン、PC、家電製品、車載電子機器などに搭載されるICやトランジスタの基盤として利用されます。
  2. ②太陽電池用基板
    太陽光発電パネルのセル材料としても広く用いられています。
  3. ③ MEMSデバイス
    加速度センサーやジャイロセンサーなど、微小電気機械システムの基盤に使用されます。

その用途は年々多様化し、IoTやAI、自動運転などの新技術にも不可欠な素材となっています。

パソコンで作業する人物の手元

use

近代的なガラス張りのビルの外観

structure

構造

一般的なシリコンウエハーは、次のような構造を持ちます。

  1. ①単結晶シリコン本体(バルク)
    高純度かつ規則正しい結晶構造を持つシリコン。
  2. ②表面処理層
    ウエハー表面には、研磨・酸処理・熱酸化などにより非常に平滑で清浄な状態が保たれています。
  3. ③裏面処理
    一部の用途では裏面に研磨加工や膜処理が施されることもあります。

特に回路形成の際には、表面の原子レベルの平坦性と清浄性が求められ、ナノレベルでの品質管理が行われています。

シリコンウエハーが
出来るまで

  1. 01

    引き上げ

    ポリシリコン(多結晶シリコン)から、シリコンウエハーの原料となる単結晶インゴットを製造します。
    半導体の電気抵抗を調整するための原料とともに、ポリシリコンを石英ルツボに入れて融解させた液面に、種結晶シリコン棒をつけて引き上げることで、インゴットが出来上がります。

  2. 02

    各種加工

    • ・スライシング(切断)
      引き上げた単結晶インゴットを、直径が均一になるように外周研削。 その後、内周刃切断機もしくはワイヤーソーを用いて厚さ1mm程度にスライスしウエハー状に加工します。
    • ・ベベリング(面取り)
      スライスしたウエハーを面取り加工することで、ウエハー端面のチッピング(欠け)などを抑制します。
    • ・ラッピング(粗研磨)
      ウエハー両面を平行になるように整えながら、表面をアルミナ研磨材で粗研磨(ラッピング)することで、歪みをなくし厚みを平滑化します。
  3. 03

    エッチング

    これまでの機械加工で生じた歪みやダメージ、ウエハー表面に残留する不純物などを、薬液を使用した化学的なエッチングを行い除去していきます。

  4. 04

    ポリッシング(研磨)

    ウエハー平坦度を上げ鏡面に仕上げるため、表面を研磨します。この際、微細な砥粒や数mm程度の厚みを有する特殊な布状・板状のヤスリを使用して、ウエハーの表面を磨きあげます。

  5. 05

    洗浄・検査

    ウエハーを洗浄した後、厳しい検査を経て完成となります。製造された超高品質のシリコンウエハーは、世界中の様々な電子部品に使用されます。

世界市場を牽引する
日本企業の存在感

世界市場シェア(2024年)

世界市場シェアのイメージ(地球のCG)

企業名(国)

  1. 1位
  2. 2位
  3. 3位
  4. 4位
  5. 5位
  1. 信越化学工業(日本)
  2. SUMCO(日本)
  3. グローバルウエハーズ(台湾)
  4. SKシルトロン(韓国)
  5. シルトロニック(ドイツ)

市場規模と成長予測

  • ・2024年市場規模:167億ドル
  • ・2033年予測規模:266億ドル
  • ・年平均成長率(CAGR):約5.8%

シリコンウエハーは半導体製造の基盤素材。特にEV・再生可能エネルギー・5G・AI分野で需要が継続。

2024年と2033年の市場規模を比較する棒グラフ

SiCウエハー市場の状況と展望
(2024〜2035年)

— 市場規模と成長率 —

  1. 2024年
  2. 2029年
  3. 2035年

世界市場規模(USD)

  1. 約9.7億ドル
  2. 約26.5億ドル
  3. 約61.95億ドル

年平均成長率(CAGR)

  1. 約5.8%
  2. 約24.7%
  3. 約17.5%

※急成長の背景

EVの普及、省エネ技術の需要、
再生可能エネルギーの拡大
主力用途:EVインバーター、オンボード充電器、
太陽光・風力発電、産業用モータードライブ

Q&A

よくある質問

A

シリコン、SiC、GaN、GaAs、ダイヤモンド、ガラス、サファイア、LT/LNなど、半導体・光学・MEMS用途に対応した多種基板を取り扱っています。

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